サッカーの試合・オウンゴールが原因で殺された選手がいる
世界的に人気のスポーツであるサッカー。そのサッカーにこんな知らなきゃ良かった悲しい過去に起きた事件がある事をご存知だろうか。
それは実はサッカーの試合が原因で、殺害されてしまった選手がいるのである。しかもこれはそこらの町のサッカーではなくなんと国を代表するサッカー選手である。
その選手の名前はコロンビア代表のDFであるアンドレス・エスコバルである。原因となった試合も非常にメジャーでなんと舞台はワールドカップである。
1994年に行われたサッカーアメリカワールドカップ。その予選リーグでコロンビア代表は地元アメリカ代表と激突した。
当時のコロンビア代表は非常に強く、優勝候補の一角と言われていたが、地元のアメリカ代表との試合は大苦戦。コロンビア代表が終始攻め入るものの、アメリカ代表の鉄壁の守備を崩せずに1-1の接戦を演じていた。
そんな中、なんとアンドレス・エスコバル選手が守備をしようとボールを蹴り出した所、ボールは自陣のゴールに吸い込まれた。つまりオウンゴール(自殺点)である。
このオウンゴールが決勝点となり、アメリカ代表はコロンビア代表に勝利。コロンビア代表は優勝候補でありながら、まさかの予選リーグ敗退となった。
そしてコロンビア代表選手の多くが国民の怒りを恐れ、アメリカ国内に留まる中、オウンゴールしてしまったアンドレス・エスコバル選手だけは自身は帰国しメディアや国民に謝罪する義務があると1人帰国した。これが彼の死の運命を決めてしまう決断になってしまった。
帰国してから1994年7月2日の深夜、アンドレス・エスコバル選手は母国コロンビアにおいてお店を出た瞬間に銃殺されてしまった。犯人が銃撃する際に「オウンゴールをありがとうよ!」と皮肉めいた事を叫んでいたという。
アンドレス・エスコバル選手は自身のオウンゴールが原因で27歳の若さでこの世を去ったのである。
また、この話には余談があり、この事件をきっかけに「自殺点」という言葉が使われなくなり「サドンデス(突然死)」というサッカー用語が消えた。
また、アンドレス・エスコバル選手を殺した犯人はサッカー賭博の関係者で、賭博で負けた事の腹いせに同選手を殺害した可能性があるともされている。
いずれにせ、サッカー好きの間ではかなり有名な悲しき事件である。